【薬草学】ヨモギ(マグワート)の効能・魔術的な意味・歴史や神話|魔女学ハーブ辞典

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今回はヨモギ(マグワート)の効能や魔術的な意味、そしてヨモギの歴史や神話などの雑学を紹介します。

ヨモギの基本情報

ヨモギの名称・呼称

学名オウシュウヨモギ:Artemisia vulgaris
ヨモギ:Artemisia indica Willd Willd.
和名オウシュウヨモギ(欧州蓬)、ヨモギ(蓬)
通称オウシュウヨモギ:マグワート、フェロンハーブ、洗礼者ヨハネの植物(セントジョンズプラント)、船乗りのたばこ、いたずらな男
ヨモギ:もぐさ(Moxa)、

ヨモギの効能

  • 浄血・造血作用
  • 止血作用
  • 利尿作用
  • 血中脂質正常化作用
  • 免疫増強作用

ヨモギの処方

現代のハーバルメディシンでは、主に日焼けの対処や、皮膚の痒み止めとして使用されています。

蜂蜜と合わせることで、青痣を治療するのにも使えます。

貧血の改善やむくみの治療には、ヨモギのハーブティーを飲むといいでしょう。

ヨモギの魔術的意味

ジェンダー女性性
エレメント
スターサイン 双子座、牡牛座、天秤座
プラネット月、金星
対応する神々アルテミス/ディアナ:月と森の女神
マジカルパワー浄化・正常化・透視・明晰・潜在意識

ヨモギの魔術的な使い方

ヨモギは潜在意識や夢に対して強い影響力を持っています。

悪夢を祓ったり、場を清めたり、心の奥底に憑りついた悪霊を追い払い、正常な状態に戻すのに用いられます。

日本では古くから「魔除け草」としてヨモギを軒先に吊るしたり、浄化のために草餅にして食べてきました。

予知夢を見たり悪夢を払うには、枕にヨモギを詰め込みます。

アルターグッズを浄化・洗浄するには、ヨモギを煎じた湯を冷まして使います。

免責事項|魔女学ハーブ辞典で紹介している内容は、薬用効果や魔術の効果を確約するものではありません。実践される際は自己責任で行ってください。いかなる不利益が生じた際も、当方が責任を負うことはできません。

ヨモギの歴史や神話

日本ではヨモギ、またはもぐさとして、食用やお灸として古くから愛されきたハーブです。西洋でも、もぐさ(Moxa)の名前は知られています。

オウシュウヨモギ(マグワート)には、フェロンハーブ、洗礼者ヨハネの植物(セントジョンズプラント)、船乗りのたばこ、いたずらな男など、色々な名前が付いています。

繁殖力が強いので、道端やアスファルトの裂け目にも育つたくましいハーブです。

アングロサクソン人は、マグワートをエルフショット(目に見えないエルフの弓の攻撃)を受けたときの治癒に効果があると信じていました。

中世ヨーロッパでは、ヨハネが洗礼活動中、荒野で悪魔の誘惑に打ち勝つためにマグワートを身に付けていたと伝えられていました。

そのことから、悪魔や悪霊から身を守る魔除けとして、旅人たちが身に付けるようになりました。それ以外にも、熱中症や倦怠感の対策として、旅の間マグワート使用していました。

伝統的なウィッチクラフトにおいて、マグワートは神聖な9大ハーブの一つとされています。魔術を行う前にマグワート焚き上げて、悪霊を祓って精霊を呼ぶのに使用されます。

魔女たちは術具の手入れや場を清めるのにも、マグワートを使用しました。その際は、香りを移した精製水やオイルを使います。

ホップが使用されるようになるまでは、ビールの香り付けはマグワートが用いられていました。そのため名前に「マグ」と、ビールを飲む器の名前が付いているのです。

新鮮なマグワートの葉を一枚を口に入れてよく噛むことで、雑念を払って明晰な思考を手に入れることができます。

アメリカの一部の州では、有害植物に指定されているため、持ち込んだり育てる際には注意が必要です。