【もっと魔女学】ハーブを使った魔法 02:月桂樹の基礎学と3つのおまじない

月桂樹(またの名をローレル、ローリエ、ベイリーフ)は、ポトフやシチューなどのに込みには欠かせないハーブとして、日本でも有名です。
乾燥させた方が香りが強くなるため、通常はドライハーブとして利用されます。
月桂樹は常緑樹で年間を通して緑を楽しめるため、公園や庭などでもよく見られます。
ウィッチクラフトとしては、幸運や勝利を呼び込むためや、部屋の四隅に置いて守護と浄化のために使われています。
薬用としては血行促進と抗炎症作用を持つことから、月経痛の緩和や頭痛止めとして使用されています。
月桂樹の基本情報
歴史や雑学
月桂樹は勝利と栄光の象徴で、古代ギリシャ時代から神聖な樹とされていました。
月桂樹が登場する神話は、アポロンとダフネの話が有名です。
エロスの放った金の矢を受けたアポロンが川遊びをしていたダフネに恋をします。ところが銀の矢を受けたダフネはアポロンを厭います。
ダフネはアポロンから逃れるために姿を変えて欲しいと父親に頼みます。その願いを聞き届けた父親によって、ダフネは月桂樹に姿を変えたのです。
それを悲しんだアポロンは、月桂樹の葉をリュートに飾り付けたり、花冠として身に付けたりするようになります。
月桂樹には勝利や栄光の意味があるため、古代ギリシャやローマでは栄えある勇者や詩人などに授与されました。
月桂樹は燃えにくく、火が付くとぱちぱちと音を鳴らすため、古代ローマ人は「天の火の悪魔」が宿っていると信じていました。
そのため、月桂樹は火や稲妻に対して、その脅威を無効にできる力があると言われていたのです。
その言い伝えを信じていた、ローマの2代目の皇帝ティベリウスは、悪天候のときは常に月桂樹の花冠を身に付けていました。
月桂樹の効用
薬用効果
- 抗炎症作用
- 血行促進
- 抗酸化作用
- 消化促進
- 月経痛緩和作用
魔術的効果
月桂樹には勝利や幸運の意味があるため、乾燥させた月桂樹の葉に願いを書いて燃やす悲願成就の魔法に使われています。
また、古代ローマにおいては神の怒り(雷)を退ける護符として、今日では厄災を退ける護符として使われています。
マジカル・キーワード
勝利、幸運、金運、治癒、浄化、厄除け
月桂樹の属性
マジカル・アトリビューション
スターサイン | 獅子座、牡羊座 |
プラネット | 太陽 |
エレメント | 火 |
対応する神々 | アポロン:癒しの神 ヘルメス:伝達の神、富と幸運を司る ケリドウェン:予言の女神、魔女 |
3つの魔法(おまじない)
月桂樹を使った3つのハーバルグリモア:「勝利を呼ぶ」「予知夢を見る」「悪意から身を守る」魔法を紹介します。
勝利を呼ぶおまじない
思い描いた勝利(結果)を手にするために必要なエネルギーを手に入れましょう。
運動競技、ダイエットやボディメイクのワークアウトなど、フィジカルなことに対して有効です。
準備する物
- 月桂樹の葉:1枚
- 赤いキャンドル:1個
- ガラス製の耐熱皿
- 油性マジック
おまじないの手順
- キャンドルに火を点し、あなたにとっての勝利となるゴールを思い描きます。
- この魔法にふさわしいと感じる動詞を選びます。例)戦う、走る、勝つなど
- 選んだ言葉を月桂樹の葉に油性ペンで書きます。
- キャンドルの炎に月桂樹の葉をかざしながら呪文を唱えます。
害を祓い風を呼べ
勝利は私の手の中に - ガラス製の小皿に月桂樹の葉を乗せ香りを吸い込みながら焼きます。
- キャンドルは燃え尽きるまで置いておきます。
- 杯は地面に振り撒きます。
予知夢を見るための魔法のサシェ
予言の力がある月桂樹を使って、夢見の能力を底上げします。夢を通してあなたの悩みや質問の答えを受け取りましょう。
準備する物
- 月桂樹の葉:3枚
- 小さな巾着袋
- 銀のリボン
- ノート(夢日記用があればそれを使う)
- ペンや鉛筆
- 白湯:カップ1杯
- トレー
おまじないの手順
- 寝具の上に座ります。
- トレーの上に準備したものすべてを並べ、サイドテーブルか寝具の横に置きます。
- 心を落ち着けるように深呼吸をして白湯を飲み、心身を温め落ち着けます。
- 準備が整ったと感じたら、月桂樹を掌に包んで、夢に問いかけたいことを声に出して唱えます。
- 巾着袋に月桂樹を入れて、巾着のひもを引いて閉じます。
- 巾着に銀のリボンを巻き付けて結びます。
- 枕の下に巾着を入れて眠りにつきましょう。
悪意から身を守るおまじない
意図的でも無意識でも、悪意ある言葉は呪いとなります。受け取ったネガティブな力は、不運をもたらします。
月桂樹の厄除けの効果を使った護符で自衛しましょう。シャワーで身を清めてからはじめましょう。
準備する物
- 月桂樹の葉:6枚
- 黒いキャンドル
- 小さな巾着
おまじないの手順
- キャンドルに火を点します。
- まとわりついているネガティブな力を、キャンドルの炎で焼き払うのをイメージします。
- ふっと心身が軽くなるなるのを感じたら、月桂樹の葉を一枚ずつ手に取って、あなたの周りに並べます。
- 一枚置くたびに、呪文を唱えます。
太陽と地球の聖なる力よ
この葉は私を守護する盾となった - 巾着の中に月桂樹の葉を入れ、紐を引きます。
- 巾着を手に持ち、白く輝く丸い盾があなたを守っているのをイメージします。
あなたが不要になったと感じるまで、ポケットに入れるか、安全ピンなどで衣類に付けて持ち歩きましょう。