【魔女になる方法】はじめての魔女学 中級編4:魔術には鉱物学が欠かせない
魔女は自然界の力を借りて魔術を行使します。惑星や薬草と同様に、石も昔から大切な魔術的要素の一つでした。
石といっても、古今東西の人々を魅了してきた宝石ばかりではありません。色や形の美しい天然石はもちろんのこと、道端にころがっている石まで含む鉱物全般です。
今回は、魔術と鉱物の関わりについてのお話です。
魔術的な効果が期待された鉱物
罪深いほどのきらめきを放つサファイアやルビーはいつの世にも人の心を狂わせてきました。ダイヤモンドにいたっては悪魔をもとりこにしたと言われるほどです。
魔術師や魔女が所有欲をもたないわけではないでしょうが、それよりも、輝く石が魔術の遂行にどれだけ効果を発揮するのかに関心を向けていました。
石の持つ効果
魔術に使うとしたら、なにもかも見通せそうな水晶球やこれに類する黒曜石がよく、エメラルドは予知の力をもたらし、サファイアは魔力を高めてくれます。
儀式には嵐を呼ぶブラッドストーンを好みました。
魔除けや治療用にもふさわしい特定の石が選び抜かれます。たとえば、アクアマリンは邪眼の呪いをはらい、琥珀は幸運をもたらすため、護符やチャームに用いられました。
病気を癒す石では、炎症にはルビーやガーネットの赤い石、ペストの腫れ物にはトパーズ、ダイヤモンドは解毒に効果があると期待されました。
薬にする場合は、どんな高価な宝石でも液体に溶かしたり、砕いて粉末にしたりして処方したのです。
あるターコイズは、持ち主の心身が不調になると共に、次第に光沢を失いくすんできました。持ち主に共鳴するターコイズの謎は評判を呼びますが、皮膚が分泌する成分に反応したと解明されました。
このように、石の神秘性にまつわる逸話は数多くあります。
一方、宝石がもつ魔術的パワーに信憑性があったのか否かは定かにされないまま、鉱物に熱狂した時代は終わりを告げます。
魔女はやはり石が好き
ワイズウーマンこと田舎住まいの魔女には、高価な宝石で治療することは望めません。そのため得意技は石を転がす治療です。
石に呪文を唱え、かまどで温めます。そのあと、石を患者の痛みがある患部にのせてゆっくり転がしました。
魔女は向学心旺盛ですから、琥珀が出産に、血石が授乳期の母親に役立つことは知っていたにちがいなく、入手出来たら楽にしてあげられるのにとため息をついたことでしょう。
宝石がついた魔除けの指輪は魅力的、でも、形のめずらしい石、穴があいた石にも魔術的な力はあるので、好んで首飾りにしたものです。
現代の魔女は石のパワーをどう使うの?
魔除けのアミュレットや霊力を封じ込めたタリスマンを作るとき、魔女は鉱石とハーブ、惑星を四大元素に即して組み合わせます。
こうすることで石も本来のパワーを発揮できるようになります。
石のパワーをとりこむ魔法
最後に、石のパワーをとりこむ魔法を紹介します。
散歩に出たら、手の中におさまるくらいの小石を奇数個分拾っておきましょう。握ったときに、手に強い波動が伝わる石を選びます。
家に帰って、机上に石のパワーをとりこみたい物を置き、そのまわりに石を並べて一昼夜放置。これで石のエネルギーがその物にチャージされるのです。
ありふれた石にも波動があるところが自然のすごさですね。