【魔女になる方法】はじめての魔女学 中級編1:魔術には四大元素が欠かせない

はじめての魔女学 中級編1

「はじめての魔女学」シリーズです。初級編で魔術の基本となる呼吸法や瞑想を説明しました。中級編では魔術に必要な知識を紹介しましょう。

ハーブや護符を扱う場合でも、魔術的背景を知っているのと知らないのとでは魔術の効果がちがってきます。まずは「四大元素」についてです。

四大元素とは何?

四大元素の思想は、自然が火、風、水、土の四つの元素(エレメンツ)から成り立っているとしたものです。

古代ギリシアの哲学者プラトンは「魚は水、星は火」と万物を分類して、軽い火から重い土まで相互に入り混じると考えました。

人の性格と体質、錬金術や占星術、天体も四つの特性を組み合わせた枠組みの中で発展します。

医術でも四大元素に基づいた医療が行われます。

たとえば、高熱が出た患者に対し、高熱の属性が火星に属するから、対立した土星に属する解熱剤を使うといった具合です。

もっとも、属性の分類法や特質、四大元素の組み合わせについては千差万別の解釈がありました。

同じ種類の植物、同一の物質でも状態次第では属性が異なったり、複数の属性をもったりときわめて複雑でした。

四大元素は魔術にどう関わるの?

魔術には四大元素が欠かせない

四大元素の考え方は、科学の進歩とともに片隅に追いやられていきます。

でも、魔術の世界は意識をあやつるものだったので、四大元素が構成する宇宙は変わらずに重視すべきものでした。

魔女は四大元素が万物に与えた水、風、火、土の属性を厳密に取り込み、四大元素が整えた自然のパワーを自分の魔術に必要としたのです。

錬金術や占星術でも四大元素に基づかなくなったとはいっても、熟練者ほどその精神性を残しています。

魔女は四大元素をどう使うの?

魔女が使うハーブや精油などは多くの種類があり、それぞれに四大元素の属性があります。

一人前の魔女なら、魔術の効力を高めるために、材料、時期、対象の属性を考慮する労力を惜しみません。

どんな願いにどのような魔術が必要であるか、それぞれの属性どうしの相性はどうなっているか、四大元素の知識は欠かせないものです。

サークルに参加したり儀式を行う魔女の場合、魔法円やエレメンタルを用いることがあります。

エレメンタルとは四大元素を人格化したもので、火の精霊はとかげに似たサラマンダー、風の精霊は目には見えないシルフ、水の精霊は人の愛を求めるウンディーネ、土の精霊は小人のノーム。

魔女は魔術に合わせて四大元素と一緒にこの四大精霊の誰かを呼び出し、道具の浄化を手伝ってもらう。

四大元素を視覚化してみよう!

初級で学んだ「視覚化」のエクササイズに四大元素を取り入れてみましょう。

四大元素の世界をイメージできること、自然のパワーと一体化することは魔術の修行において役に立ちます。

たとえば、自分の木に会いにいくことを視覚化します。

家を出て畑や小川を越えた先に目的の木が立っています。早朝の冷気、野焼きの音、土の香りが含む四大元素を丹念にリアルにイメージします。

やっと木に出会ったあなたは木のエネルギーをもらいます。

同時にこのエクササイズを通して、四大元素のエネルギーを実感し、四大元素とのつながりを作ることができるのです。

次回:中級編2 魔術にはハーブが欠かせない、魔女が作るハーブの秘薬

お勧めの本