【魔女になる方法】はじめての魔女学 上級編3:動の魔術と静の占星術、時を読む原初の占い
動の魔術と静の占星術
自然の力を使って物事を変えようとする魔術、運勢を読んで時を待つ占星術。両者を対比させて、魔術を積極的、占星術を受動的、あるいは動と静と表すこともあります。
でも、魔術には、占星術が告げる天体の配置や占星術が選ぶタイミングが必要です。それらなくして、魔術を成就させることはできません。
惑星が支配する曜日とか惑星の力が強くなる時間(プラネタリアワー)に魔術を行うのが最も効果的ともいいます。
両者はそれほど密接な関係なのです。
魔女が好んだ石占いとは?
今回、占星術にちなんだ古来の占い、魔女にも伝わる石占い(リソマンシー)を紹介しましょう。
どれだけ古いかというと、惑星の数を「5つの放浪者」こと5惑星の水星、金星、火星、木星、土星としている点です。
占星術では太陽と月を惑星に加えて表現するので7惑星になりますが、天王星が1781年に発見されて以来、現代にいたるまで惑星は海王星・冥王星を含めた10惑星と表現されています。
細かいことはさておき、石を袋から選んで占う、または石を放り投げた結果から占うというシンプルな占いです。
むしろ原初的ともいえるかもしれません。最古の石が紀元前1000年頃までさかのぼれる昔の占いが、現在も使われているのですから驚きです。
リソマンシーの手順
あらかじめ石を13個用意します。
半貴石でも河原にころがっていたものでもよく、形と大きさだけそろえて、なめらかな石であれば、上出来です。
さらに「占星術の星位が好都合な時、直感力で選んだ13個」と説明されているので、拾うべき時とともに、いちおう念を入れて13個の石を選びましょう。
13個から7個を選んで、太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星のシンボルマークをサインペンで描きます。(7惑星のシンボル
残りの石、6個には、「家庭」「愛情」「人生」「魔術」「幸運」「ニュース」に対応したマークを描きます。このマークは思いついたイメージで、ただし、石から伝わる波動をできるだけ感じるようにして、描いていくとよいでしょう。
すべての石を袋に入れた後、3個だけ取り出します。それを並べて、マークの意味を自分なりに解釈してみます。それぞれの惑星が表す意味は以下の通りです。そこから受けるインスピレーションをもとに占います。
惑星が表す意味
- 太陽:吉、男性・父性、生命力、快活
- 月:吉、母性・家族、インスピレーション、きまぐれ
- 水星:中立、知性、思考、コミュニケーション
- 金星:吉、女性、愛情、調和
- 火星:凶、男性、勇気、攻撃性
- 木星:吉、男性、繁栄、正義
- 土星:凶、ニュートラル、長寿、保守的
占星術の奥は深い
リソマンシーは自由に解釈できるため、難しさと面白さとをもつ占いです。占星術自体やタロットなどに通じるのではないでしょうか。
現代の魔女は、占星術で作るホロスコープをもとに体質や健康状態、かかりやすい病気をひもといて、占星医術や予防医学の領域にまで発展させています。
これにハーブの知識を加えたハーバルアストロジーというジャンルも生まれています。
知的好奇心の翼を広げると、思わぬ世界につながりそうですね。