【トートタロット】ワンドの王子の意味と解説|Prince of Wands
ワンドの王子:
不屈の闘志で勝利を手にする者
トートタロットのコートカード、ワンドの王子「Prince of Wands」についてその意味や解釈の仕方を紹介します。
ワンドの王子は不屈の闘志を持つ挑戦者です。
このカードが指す人物は、困難な状況にも負けないで果敢に挑戦できる不屈の精神の持ち主です。
この人物は自己主張をはっきりする割には、自分の考えにそれほど固執していない場合があります。声の大きさと信念の強さが比例していないのです。
必要なら意見してみましょう。あなたの意見は、案外あっさりと採用されるかもしれません。
黒い衝動を感じているなら、自分自身や問題の本質と向き合う必要があります。
トートタロット:ワンドの王子
象徴と物語
ワンドの王子は揺れ動く炎の閃光の上に座っています。
王子はスケイルアーマーを着ていますが、活動の妨げにならないように両腕はむき出しのままです。
胸元には七芒星(ババロン)と獣を掛け合わせた、大いなる獣の印「メガ・セリオン」の印章があります。
王冠からは魔術を示唆する11の光線が放たれ、頂には羽を広げる獅子の顔の飾りが付いています。
王冠からは王子を守るマントのように、炎の幕が垂れ下がっています。
片手に不死鳥のワンドを持ち、その反対には戦車を牽く獅子を操る手綱を持っています。
不死鳥のワンドは王子が偉大な魔術師であることの証です。そして不死鳥は力と再生を表します。
王子が手綱を握る獅子は獅子座の象徴であり、火の守護聖獣ケルピムでもあります。獅子は身を低く屈めて、疾走しています。
カードの解説
不屈の闘志
ワンドの王子は火の中の風です。風の持つスピードと知性を備えた、底なしの力と情熱を持つ火。それがワンドの王子です。
手に持つ不死鳥のワンドは、王子の不屈の闘志を表しています。
短期戦で負けることがあっても、腐ることなく何度も挑戦する気概があるため、最後には必ず勝利を手に入れます。
弁が立ち行動力があるため、一見、強い信念を持っているように見えます。けれど、彼の発する言葉ほどに強い信念を持っているわけではありません。
そもそも熱弁している内容を、本人が信じていないこともあります。彼には、自分の底の浅い言葉を盲目的に信じる者をあざ笑う悪趣味なところがあります。
王子は両手を広げた状態で、正面(進行方向)を向いています。開かれた両手は、彼の思考が開かれた状態を表しています。
新しいことに興味を持ち、衝動的に行動することもあります。
確固たる信念を持たないため、周囲の影響を受けやすく、他人に上手く使われることがあります。
また、小動物をいたぶるネコ科の動物のように、ターゲットを甚振る嗜虐性を持ちます。
根は善良な性質なため、正直者が馬鹿を見る世の中に対して失望しているふしがあります。王子の持つ残酷さは、善良な性質が歪んだことの結果なのかもしれません。
クロウリーにとってワンドの王子はセルフイメージを表すカードでした。王子の胸元の「メガ・セリオン」は、それを表す印章と言われています。
基本の意味
人物を表す場合
ワンドの王子が表すペルソナは、若い男性や未婚の男性です。コミュニケーション能力が高く、社交に長けた情熱的な人物です。
このカードが指す人物は、弁論することや、人の注目を浴びることに慣れていて、営業を得意とするタイプです。
周囲の人間に対して寛大で高潔、そしてチームをリードする能力を持ちます。一緒にいて楽しい、また頼りになる人物と言えます。
周囲の環境に影響されやすいとことがあるため、この人物について知るには、周囲の人物をよく観察するのが効果的です。
彼にとってロールモデルとなるような人物がいるようならいいのですが、問題のある人たちと交友があるようなら要注意です。
本質は潔癖なところがあるため、世の中の理不尽や矛盾に対しして強い葛藤を抱えていることが多いです。
軽薄さやホラ吹きの印象が強い場合は、社会に対して不信を抱えている可能性があります。
また、ターゲットにした相手を甚振る嗜虐的な面もあります。ひとたびロックオンされると、長期に渡って玩具にされる危険があります。
本人や環境を表す場合
人を信じること、自分自身を信じることを試されるのかもしれません。覚悟を決めて挑戦し続けるのが吉です。
自分が本当に考えていることを知っている人は、それほど多くいません。借り物の言葉でも、あなたがいいと信じるならそれでいいのです。
良し悪しを見極める力を持っていることをもっと誇りましょう。
社会に対する反抗心や、自分や周囲に対する侮蔑の心を持っているなら、その理由となったことについて向き合う必要があるのでしょう。
嗜虐趣味は人に向けず、スポーツなどで昇華させるのが健全です。