【スピリチュアル】ネガティブな感情に振り回されないための心理学

一般的にネガティブな感情は、周囲から厭われる存在ではないでしょうか。

誰だって悪意を垂れ流す人や、嫉妬に狂った人、暗いことしか言わない人の傍にはあまり近寄りたいとは思わないですよね。

では、ネガティブな感情を持つことはやっぱりダメなの?と思うかもしれませんが、それは違います。

悪意も嫉妬も、人なら感じても当然の感情です。問題は、ネガティブな感情に囚われて振り回されてしまうことです。

感情に振り回されていては、とても生き辛いですよね。

今回は、感情に振り回されないための方法「エモーションマネジメント」について紹介します。

エモーションマネジメントとは

エモーションマネジメントとは、自分の中にある感情の存在を認知して向き合うことから始まります。

例えば、小さい子が転んだときに、母親に「よしよし痛かったね。イタイイタイの飛んでいけ」と受け止めてもらうことで、また元気に走り出しますよね。

この母親の行動で飛んで行ったのは、転んだことで受けた子供の心の痛みです。それを受け止めてもらったことで心が軽くなったから、体の痛みも気にならなくなったのです。

エモーションマネジメントは、このプロセスを自分自身、または他者にサポートしてもらいながら行うことです。

よく、感情を抑制したほうがいいとか、コントロールすべきという考えを聞きます。

ですが、感情を抑え付けてコントロールするのは、問題から目を背けて悪化させてしまう行為に他なりません。

とは言っても、一時的に感情を抑制する必要がある場合もあるでしょう。けれど、その後には必ずその感情を開放する必要があるのです。

エモーションマネジメントは、ネガティブな感情を受け止めて開放することで、隠された本当の問題の解決に導くために行います。

エモーションマネジメントの方法

感情の存在を明らかにする

まずは、自分の感じているネガティブな感情を探ります。不安?焦燥感?怒り?悲しみ?思いつくままに、紙に書き綴ります。

そしてあなたが抱えている感情に名前を付けます。不安を感じているなら、その感情の名前に「不安」と名付けます。

そうすることで、あなたの中にその感情があることを明確に認識することができます。

いくつもの違う感情があるならすべてに名付けをしてもいいですし、一番存在感が大きいものに絞ってもかまいません。

名付けた感情を声に出して読む

声に出すことで、自分自身に聞かせます。こうすることで、顕在意識と潜在意識に、あなたの抱える感情があることが伝わります。

不安を感じているなら「私は不安を感じている」のように、声に出して言いましょう。回数は決まっていないので、自分で納得がいくまで声に出してみましょう。

感情に寄り添う言葉をかける

「不安を感じていたんだね、よく頑張ったね、辛かったね」のように、声に出して自分に聞かせます。

他者のサポートを得られるなら、その人物に言葉をかけてもらいます。その際、手を握ったり、軽く接触していることが好ましいです。

理由を探る

なぜネガティブな感情を抱えているのでしょう。理由が明らかなときも、そうでないときも、思いつくままに紙に書き出します。

理由を書き出したら「お金がないから不安なんだね」「新しい職場になじめるか不安なんだね」のように、それを自分に聞かせます。思いつく限り続けます。

サポートがある場合は、その人にこえをかけてもらいます。

一見簡単に見えるエモーションマネジメントですが、心が受けた痛みが強すぎて、ネガティブな感情を吐き出すことができない人もいます。

こういう場合は、焦らずに、何度も繰り返すことで、少しずつ心の負荷を減らしていく必要があります。

エモーションマネジメントで得られる効果

エモーションマネジメントから得られる最大の効果は、心の中に巣くっている感情を明確にできることです。

「もやもやする」というフレーズを聞いたことはありませんか?

これは、ネガティブな感情を口に出さないようにした結果、感情の実態が霧や霞のように曖昧な姿で心に巣くってしまっている状態です。

この状態が続くと、初めは薄かった「もやもや」が、黒く泥っとした質感を持つようになってしまいます。

ネガティブな感情に光を当てること。これが、エモーションマネジメントの第一歩です。

そして、自分自身や他者にネガティブな感情を受け止めてもらうことで、その感情から与えられた痛みが和らぎます。

痛みが和らぐことで、物事の本質に目を向ける心の余裕も生まれます。そうすると、今までは見えなかった、問題解決の糸口に気付けるようになります。

だからこそ、ネガティブな感情を口にすることで、自分の中にその感情が本当に存在していたのだと気づくことが大切なのです。